日本の公認会計士試験・短答式の企業法(会社法)において、「裁判所の許可を得て」行う手続きは、ひっかけ問題(「取締役会の承認」や「株主総会の決議」との入れ替え)として非常によく狙われる重要ポイントです。
この論点は、大きく分けると「① 書類等の閲覧・謄写請求」と「② 組織再編や清算などの特殊な手続き」の2つに集約されます。試験直前の暗記用として、重要イシューを整理しました。
1. 閲覧・謄写(コピー)請求に関する許可
もっとも出題頻度が高いグループです。原則として株主や債権者は自由に閲覧できますが、「監査役(等)設置会社」である場合や、「親会社を介して子会社の書類を見る」といった、会社経営の独立性や秘密保持への配慮が必要なケースで「裁判所の許可」が要求されます。
| 対象となる書類 | 裁判所の許可が必要なケース | 補足・注意点 |
|---|---|---|
| 株主総会議事録 取締役会議事録 監査役会議事録 等 (371条など) | ① 監査役設置会社等の株主が請求するとき ② 債権者が請求するとき ③ 親会社社員(株主)が請求するとき | ※監査役がいない会社では、株主は「営業時間内いつでも」無許可で閲覧できます(ここが引っ掛けで出ます)。 |
| 会計帳簿・資料 (433条3項) | 親会社社員(株主)が、その権利行使のために子会社の会計帳簿を閲覧するとき | ※通常の株主(総株主の議決権or発行済株式の3/100以上保有)が自社の会計帳簿を求める際は、裁判所の許可は不要です(理由を明示して直接請求)。 |
| 清算人の計算書類 等 (496条3項) | 清算株式会社の債権者、および親会社社員が請求するとき | ※清算株式会社の株主は、いつでも無許可で閲覧可能です。 |
2. 株式・新株予約権に関する許可
募集株式の発行等において、現物出資(金銭以外の財産を出資)が行われる際、検査役の調査を省略できる基準として裁判所の許可が登場します。
- 現物出資の検査役調査の免除(207条9項4号 / 284条9項4号)
- 現物出資財産の価額について、弁護士・公認会計士・税理士等の証明を受けた場合、原則として検査役の調査は不要。
- ただし、その財産が不動産である場合は、不動産鑑定士の鑑定評価を受け、かつ**