| 比較項目 | ① 株主総会の特別決議(425条) | ② 定款の定め+取締役会決議(426条) | ③ 責任限定契約(427条) |
|---|---|---|---|
| 会社法の条文 | 会社法第425条(事後免除) | 会社法第426条(事後免除) | 会社法第427条(事前契約) |
| 前提条件 | 善意かつ無重過失であること (悪意や重過失がある場合は免除不可) | 善意かつ無重過失であること (悪意や重過失がある場合は免除不可) | 善意かつ無重過失であること (悪意や重過失がある場合は限定不可) |
| 対象となる役員 | すべての役員等 (代表取締役、業務執行取締役を含む) | すべての役員等 (代表取締役、業務執行取締役を含む) | 非業務執行取締役、監査役、会計監査人など (※代表取締役・業務執行取締役は対象外) |
| 手続きのタイミング | 損害発生・責任確定の事後 | 定款規定は事前、免除決議は事後 | 定款規定・契約締結ともに事前 |
| 事前の定款変更 | 不要 | 必要 (株主総会の特別決議で導入) | 必要 (株主総会の特別決議で導入) |
| 免除の決定機関 | 株主総会(特別決議) | 取締役会(または取締役の過半数) | 不要(契約に基づき自動的に限定) |
| 監査役等の同意 | 必要(総会への議案提出時) | 必要(定款変更時、および取締役会決議時) | 必要(定款変更時) |
| 株主による異議申立 | なし(総会決議を経るため) | あり (総株主の議決権の3%以上の異議で免除無効) | なし (事後の株主総会での開示は必要) |
| 主な特徴と実務上の用途 | 事前の備えがない場合の最終手段です。株主総会の特別決議を要するため、手続きのハードルは高くなります。 | 業務執行取締役も含めて、損害発生時に迅速に免除したい場合に有効です。ただし、株主から異議を申し立てられるリスクが残ります。 | 社外取締役や監査役を招聘(スカウト)する際の条件として、就任時にあらかじめ締結しておくケースが一般的です。 |