| 論点 | 民法の原則(一般ルール) | 商法の特則(ビジネスルール) | 短答式のひっかけ・対策ポイント | 根拠条文 |
|---|---|---|---|---|
| 複数の債務者 | 分割債務が原則(各自等しい割合で義務を負う) | 各債務者が当然に連帯債務を負う | 「特約がない限り分割債務となる」とした選択肢は×。 | 商法511条1項 |
| 保証人の責任 | 通常の保証が原則(催告・検索の抗弁権あり) | 当然に連帯保証となる | 主債務または保証契約のいずれかが商行為であれば連帯保証になる。 | 商法511条2項 |
| 金銭貸借の利息 | 特約がなければ無利息 | 特約がなくても当然に利息を請求できる | 商人が営業の範囲内で貸し付けた場合は当然に利息(商事利息)が発生。 | 商法513条1項 |
| 報酬請求権 | 特約がなければ請求できない | 特約がなくても当然に相当な報酬を請求できる | 商人が営業の範囲内で他人のために行為をした場合に適用。 | 商法512条 |
| 契約の成立 (申込みへの沈黙) | 申込みに対して黙殺(沈黙)した場合、拒絶とみなす | 平常取引先からの営業範囲内の申込みに沈黙した場合、承諾したものとみなす | 「諾否の通知を怠ったときは拒絶したものとみなす」というひっかけに注意。 | 商法509条 |
| 本人の死亡と 代理権の消滅 | 本人が死亡すれば、代理権は消滅する | 商行為の委任による代理権は、本人の死亡で消滅しない | ビジネスの継続性を重視するため、支配人などの代理権は維持される。 | 商法506条 |
| 留置権の要件 (牽連性) | 留置する「その物」に関して生じた債権である必要がある(牽連性が必要) | 過去の取引から生じた債権でも、今回の預かり物を留置できる(牽連性は不要) | 双方商人間かつ債務者所有の物品に限る点(第三者の物は不可)が頻出。 | 商法521条 |
| 買主の検査・ 通知義務 | 契約不適合を知った時から1年以内に通知すれば足りる | 商品受取後直ちに検査・通知が必要(隠れた瑕疵でも6ヶ月以内) | 「片方が商人の場合(消費者との売買など)」には適用されない(民法が適用)。 | 商法526条 |
⚠️ 【法改正に伴う注意点(過去問対策用)】
かつて民法との違いとして頻出だった以下の2点は、法改正により廃止され、現在は民法のルールに一本化されています。古い過去問を解く際は「誤りの肢」に変わっているため注意してください。
- 商事時効(5年): 廃止され、民法の原則(権利を行使できると知った時から5年 / 行使できる時から10年)に統一。
- 商事法定利率(年6%): 廃止され、民法の法定利率(変動制、現在は年3%)に統一。