株式会社が定款を変更する場合、原則として株主総会の特別決議が必要となります(会社法466条)。
1. 特別決議の要件(会社法309条2項11号)
定款変更を行うための特別決議には、以下の要件を満たす必要があります。
- 定足数: 議決権を行使することができる株主の過半数(定款で3分の1以上まで軽減可能)が出席すること。
- 決議要件: 出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成があること。
2. 例外的に株主総会の特別決議が不要なケース
実務上の機動性を高めるため、あるいは株主に不利益が生じない性質のものについては、例外として株主総会の特別決議を経ずに(または取締役会の決議などで)定款を変更できるケースが定められています。
① 単元株式数の減少・廃止(会社法195条1項)
単元株式数を減らす、または廃止する場合、株主にとって不利益(議決権が制限される方向への変更)にはならないため、取締役会(取締役会非設置会社では取締役の過半数)の決議によって定款を変更できます。
② 株式分割に伴う発行可能株式総数の拡大(会社法184条2項)
株式分割を行う際、その分割比率に応じて発行可能株式総数を増やす場合、その割合の範囲内であれば取締役会の決議(または取締役の過半数)で定款を変更できます。
- 例:1株を2株に分割する際、発行可能株式総数も2倍にする場合など。
③ 設立時の発起人による誤記等の訂正
会社設立の登記前において、公証人の認証を受けた定款に明白な誤記や計算違いがある場合は、発起人全員の同意によって訂正(定款変更)が可能です。