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会計士試験勉強まとめ

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【商法】名板貸・商号譲渡・事業譲渡の責任と免責まとめ

2026年5月22日 by super-admin

商法・会社法において、取引の安全(債権者保護)のために設定されている名板貸(ないたがし)、商号譲渡、事業譲渡の「責任の所在」と「連帯責任を排除・免責するための要件」の解説です。


1. 3つの制度の責任・免責比較表

まずは全体像の比較です。誰が責任を負い、どうすれば免責されるのかの要点をまとめています。

制度責任の本質(誰の行為か)連帯責任を負う人免責・責任排除の方法
名板貸名義を借りた人の行為名義を貸した人(名板貸人)① 相手方の悪意・重過失の立証
② 名義使用の明示的禁止と外観消去
商号譲渡(続用)譲渡人の過去の債務商号を譲り受けた人(譲受人)① 免責の登記(遅滞なく)
② 債権者への個別通知
事業譲渡(商号続用)譲渡人の過去の債務(損害賠償含む)事業を譲り受けた人(譲受人)① 免責の登記(遅滞なく)
② 債権者への個別通知
※詐害的譲渡は不可

2. 各制度の詳細と免責要件

① 名板貸(ないたがし)の責任と排除

自分の商号(名前)を他人に使用することを許諾(意図して許可)した場合に発生する責任です。

  • 責任の内容:
    名義を借りた人が「あたかも名義人のビジネスであるかのように」行って作った債務や取引について、名義を貸した本人が連帯して弁済する責任を負います(商法11条/会社法9条)。
  • 責任を排除・免責する方法:
    • 相手方の「悪意・重過失」の立証: 取引した債権者が「実際は名義を借りている別人のビジネスだ」と知っていた(悪意)、または少し注意すれば気づけた(重過失)ことを立証できれば、責任は免除されます。
    • 事前の外観消去: 無断使用されている場合や許諾を取り消す場合は、名義使用を禁止する通知(内容証明など)を送り、看板や名刺から名前を削らせる法的措置をとることで「容認していない事実」を作ります。

② 商号譲渡(商号続用)の責任と免責

「〇〇商店」という名前(商号)だけを譲り受け、そのままの名称で営業を続けるケースです。

  • 責任の内容:
    名前が変わらないため、債権者は「経営主体が変わっていない」と誤信します。そのため、商号を譲り受けた人が、元の持ち主の古い借金を連帯して返す責任を負います(商法17条/会社法22条)。
  • 免責する方法(以下のいずれか):
    1. 免責の登記: 譲渡後、遅滞なく法務局で「譲渡人の債務について責任を負わない」旨の登記(免責の登記)を行う。
    2. 個別通知: 譲渡人と譲受人から債権者に対して「責任は引き継がない」旨を個別に通知する(通知した債権者に対してのみ有効)。

③ 事業譲渡(商号続用)の責任と免責

ビジネスの実態(資産や店舗)を丸ごと譲り受け、かつ元の持ち主の商号や屋号をそのまま使い続けるケースです。

  • 責任の内容:
    看板も中身も同じに見えるため、事業を譲り受けた人が、元の持ち主の債務(契約不履行や不法行為に基づく損害賠償債務も含む)を連帯して負います(商法18.5条/会社法22条)。
  • 免責する方法:
    • 商号譲渡と同様、「遅滞なく行う免責の登記」または「債権者への個別通知」が必要です。
  • 【超重要】免責の登記でも逃れられない限界(詐害事業譲渡):
    多額の借金や損害賠償リスクを元の会社に残し、儲かる事業だけを別会社(譲受人)に引き継がせるような「債権者を害する目的(詐害意図)」があった場合は、たとえ免責の登記をしていても、会社法23条の2に基づき、譲受人は債権者からの請求を拒めません。

3. 実務における最大の回避策:商号を続用しない

商号譲渡や事業譲渡における連帯責任は、あくまで「同じ名前(商号・屋号)を使い続けること」が引き金となります。

そのため、実務のM&Aや事業承継では、免責の登記の手続きをとる(=債権者に借金引き継ぎ拒否をアピールして信用不安を煽るリスクがある)よりも、「事業を譲り受けたタイミングで、看板(商号・ブランド名)を全く新しいものに一新する」という手法が、最も安全な連帯責任の回避策として選択されています。

個別通知は連名!!!

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