4つの書類の提出義務一覧
| 書類名 | 主な提出義務がある会社 | 上場会社以外の扱い | 根拠条文 |
|---|---|---|---|
| ① 確認書 | 有報提出会社すべて (※ただし免除規定あり) | 所有者が少数の未上場会社や、投資信託等は免除 | 金商法第24条の4の2 |
| ② 内部統制報告書 | 上場会社等のみ | 原則として、未上場会社は有報を出していても不要 | 金商法第24条の4の4 |
| ③ 親会社等状況報告書 | 有報提出会社のうち、 「親会社」が存在する会社 | 未上場でも、有報提出義務があり親会社がいれば必要 | 金商法第24条の7 |
| ④ 自己株券買付報告書 | 有報提出会社のうち、 自己株買い(自社株買い)を行った会社 | 未上場でも、有報提出義務があり自己株買いをすれば必要 | 金商法第24条の6 |
各書類の詳細と実務上のポイント
① 確認書
有価証券報告書などの記載内容が適正であることを、経営者(代表者)自らが確認・誓約する書類です。
- ポイント: 原則は「有報提出会社すべて」が対象ですが、市場での流通性が極めて低い(所有者が少数の)未上場会社や、投資信託(Jリート含む)などは、内閣府令等により提出が免除されます。
② 内部統制報告書
財務報告に係る内部統制(決算書が正しく作られる仕組み)が有効に機能しているかを評価した報告書です(公認会計士等の監査が必要)。
- ポイント: 4つの書類の中で明確に「上場会社等(上場会社および店頭登録会社)のみ」に限定されているのが特徴です。未上場会社であれば、どれだけ規模が大きく株主が多くても、金商法上の提出義務はありません。
③ 親会社等状況報告書
自社に対して議決権の過半数を握るなど、支配関係にある「親会社(※金商法上の定義による)」がいる場合に、その親会社の事業や財務の状況を開示する書類です。
- ポイント: 子会社側が上場しているケースだけでなく、「有報を出している未上場子会社」であっても、親会社が存在すれば提出義務が生じます。(※ただし、その親会社自体が日本で有報を出している場合は、子会社側での提出は不要になります)。
④ 自己株券買付報告書
会社が自社の株式(株券等)を市場や相対で買い付けた(自己株買いをした)場合に、その買い付け状況(数量や価格など)を報告する書類です。
- ポイント: 対象は「有報提出会社」です。そのため、上場会社が市場で自社株買いをした場合は当然必要ですが、有報の提出義務がある未上場会社が、株主から合意の上で自己株を買い取った場合にも提出義務が発生します(買付けを行った月の翌月15日までに提出)。
💡 実務上のまとめ
上場会社はこれらすべてに該当する可能性がありますが、未上場会社であっても「過去の公募実績」や「株主数500人超(かつ資本金5億円以上)」という理由で有報の提出義務を負っている場合は、②内部統制報告書を除く3つの書類(①確認書(一部免除あり)③親会社④自己株)について、状況に応じて提出義務を負う構造になっています。