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会計士試験勉強まとめ

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株主総会の決議要件まとめ:普通・特別・特殊決議の具体例一覧

2026年5月14日 by super-admin

株主総会で意思決定を行う際、議案の内容によって必要な賛成票の数が異なります。これを「決議要件」と呼びます。実務でよく使われる具体例を交えて、4つのカテゴリーに整理しました。


1. 普通決議(原則的な決議)

日常的な経営判断や役員の選任など、最も頻繁に行われる決議です。

  • 定足数: 議決権を行使できる株主の過半数の出席
  • 決議要件: 出席した株主の議決権の過半数の賛成

主な具体例

  • 役員の選任・解任: 取締役、会計参与、監査役、会計監査人の選任および解任(※監査役の解任を除く)
  • 決算の承認: 計算書類の承認
  • 剰余金の配当: 株主への配当金の決定
  • 役員報酬の決定: 取締役や監査役の報酬総額(枠)の決定
  • 自己株式の取得: 市場取引などによる取得

2. 特別決議(重要な意思決定)

定款変更や組織再編など、会社の基礎的な構造を変える、あるいは株主に大きな影響を与える事項です。

  • 定足数: 議決権を行使できる株主の過半数の出席
  • 決議要件: 出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成

主な具体例

  • 定款の変更: 商号、目的、発行可能株式総数の変更など
  • 事業譲渡: 事業の全部または重要な一部の譲渡
  • 組織再編: 合併、会社分割、株式交換、株式移転の承認
  • 解散: 会社の解散(清算の開始)
  • 監査役の解任: 地位の独立性を担保するため、普通決議より厳格
  • 株式の併合: 複数の株を1株にまとめる手続き
  • 募集事項の決定(有利発行): 特定の者に市場価格より著しく安い価格で新株を発行する場合
  • 減資: 資本金の減少(欠損補填目的などを除く)

3. 特殊決議(非常に重い意思決定)

非公開会社において、株主の権利を根本から制限する場合などに適用されます。

① 特殊決議(タイプA:非公開化など)

  • 定足数: なし
  • 決議要件: 議決権を行使できる株主の頭数の半数以上 + 全議決権の3分の2以上

【主な具体例】

  • 譲渡制限の設定: すべての株式を譲渡制限株式にする定款変更(非公開会社化)
  • 吸収合併契約の承認: 存続会社が非公開会社で、対価が譲渡制限株式となる場合

② 特殊決議(タイプB:株主ごとの取扱い)

  • 定足数: なし
  • 決議要件: 総株主の頭数の半数以上 + 全議決権の4分の3以上

【主な具体例】

  • 株主ごとに異なる取扱いをする定款変更: (非公開会社のみ)配当金、残余財産の分配、議決権について、株主ごとに差をつける決定

決議要件一覧比較表

決議の種類主な内容決議要件 (賛成数)
普通決議役員選任、決算承認、配当出席議決権の 過半数
特別決議定款変更、合併、監査役解任出席議決権の 2/3以上
特殊決議A譲渡制限の設定(非公開化)頭数過半数 + 全議決権の 2/3以上
特殊決議B株主ごとに異なる取扱いの設定頭数過半数 + 全議決権の 3/4以上

補足: 実務上、定款で「定足数」を排除したり、決議要件をさらに厳しく(加重)したりしている場合があります。自社の定款を確認することが重要です。

特殊決議A(会社法第309条第3項)の詳細解説

特殊決議Aは、主に「会社の非公開化」など、株主が持つ「株式を自由に売却できる権利」を根本から制限する際に行われる非常に重い手続きです。

1. 決議要件(成立の条件)

特別決議までは「出席した株主」の議決権をベースに考えますが、特殊決議Aでは「議決権を行使できる全株主」をベースにし、さらに「頭数」の要件が加わります。

  • 頭数要件: 議決権を行使できる株主の過半数の同意
  • 議決権要件: 全株主の議決権の3分の2以上の同意

ポイント: 「出席者の3分の2」ではなく、欠席者も含めた「全議決権の3分の2」が必要です。


2. 主な具体例

特殊決議Aが必要となるケースは、主に以下の2点に集約されます。

  1. 全部の株式に「譲渡制限」を付ける定款変更
    • 上場廃止や、自由な売買を制限して身内だけの会社(非公開会社)にする場合。
  2. 組織再編(合併・株式交換など)の承認
    • 消滅会社が「公開会社」で、対価として「譲渡制限株式」が割り当てられる場合。
    • 株主が、自由に売れる株の代わりに、売りにくい株を強制的に持たされることになるため、厳しい合意が必要です。

3. なぜ「頭数」の要件があるのか

通常の決議は「1株1票(資本多数決)」が基本ですが、特殊決議Aでは「少数株主の保護」が重視されます。

例えば、90%の株を持つ大株主が1人いたとしても、残りの10%を100人の少数株主が持っている場合、その100人のうち51人以上が賛成しなければ決議は成立しません。これにより、大株主の独断で勝手に会社を非公開にし、少数株主を閉じ込めるような行為を防ぐ仕組みになっています。


特別決議と特殊決議Aの比較表

項目特別決議特殊決議A
主な対象合併、定款変更、解散非公開化(譲渡制限設定)
定足数議決権の過半数の出席なし(全株主を分母とする)
賛成要件出席議決権の 2/3以上頭数過半数 + 全議決権の 2/3以上
重視するもの資本(持ち株数)資本 + 株主個人の意思

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