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会計士試験勉強まとめ

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分配可能額を超えても「自己株式取得」が許される例外ケース

2026年5月14日 by super-admin

原則として、自己株式の取得は「分配可能額」の範囲内で行う必要があります(財源規制)。しかし、会社法では「株主の権利保護」や「組織再編上の必要性」がある場合に限り、この制限を受けずに取得できる例外が認められています。

財源規制(分配可能額の制限)を受けない主なケース

以下のケースでは、会社の資産状況に関わらず、自己株式の取得が法的に認められています。

1. 反対株主の株式買取請求に応じる場合

合併や事業譲渡、定款変更による譲渡制限の設定など、会社の根幹に関わる決定に反対する株主が、「自分の株を公正な価格で買い取れ」と請求する権利を行使した場合です。

  • 理由: 株主の投下資本回収の機会を法的に保障するため。

2. 譲渡承認を拒絶した場合の買取り

譲渡制限株式を持つ株主が他人に売却しようとした際、会社がその承認を「拒否」した場合、会社は自ら買い取るか、別の買受人を指定しなければなりません。

  • 理由: 会社が売却を認めない以上、自ら買い取らなければ株主が換金できなくなるため。

3. 相続人等に対する売渡請求

譲渡制限会社において、株主の死亡により「会社にとって好ましくない人物」に株式が相続された場合、会社は定款に基づき、その相続人に「株を売り渡せ」と請求できます。

  • 理由: 閉鎖的な会社構成を維持し、経営の安定を守るため。

4. 全部取得条項付種類株式の取得

株主総会の特別決議によって、特定の種類の株式すべてを強制的に取得する場合です。

  • 理由: 100%減資やスクイーズアウト(少数株主の追い出し)など、組織再編のプロセスで必要となるため。

5. 無償で取得する場合

株主から贈与を受けるなど、対価を支払わずに株を取得する場合です。

  • 理由: 会社の純資産が流出(減少)しないため、債権者を害するおそれがないから。

例外ケース一覧表

ケース目的・理由根拠条文(抜粋)
反対株主の買取請求株主の退出権・換金機会の保障116条、182条の4等
譲渡承認拒否時の買取り譲渡制限株主の投下資本回収140条
相続人への売渡請求望まぬ相続人への流出防止174条
全部取得条項の実行組織再編・スクイーズアウト171条
無償取得会社資産の流出がない155条

実務上の重要ポイント:取締役の責任

通常、分配可能額に抵触して自己株式を取得した場合、決議に関与した取締役は連帯して不足分を会社に支払う「填補責任」を負います(会社法462条)。

しかし、上記の例外ケース(1〜4など)において分配可能額を超えてしまった場合、取締役は原則として支払義務を負いません。

これらは法的義務に基づいて、あるいは特定の目的に付随して行われる取得であり、取締役の過失(任務懈怠)を問う性質のものではないとされているためです。

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