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会計士試験勉強まとめ

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Claude

自己株式取得における財源規制の適用関係

2026年5月23日 by super-admin

会社法上、自己株式の取得が剰余金の分配可能額による財源規制(会社法461条)を受けるかどうかは、その取得事由が461条1項各号に列挙されているか否かで決まります。以下にまとめます。

財源規制を受けないケース(オーバーライドできるケース)

取得事由根拠条文財源規制趣旨・備考
反対株主の株式買取請求(合併・分割・事業譲渡等)116条、469条、785条、797条、806条等受けない少数株主保護を優先。461条に非列挙
単元未満株式の買取請求192条、193条受けない株主の投下資本回収の保障
無償取得155条13号、施行規則27条1号受けない対価を交付せず会社財産が流出しない
他社からの剰余金配当・残余財産分配としての取得施行規則27条2号・3号受けない会社財産の流出を伴わない
合併・分割等による他社の自己株式の承継155条10号〜12号、施行規則27条受けない組織再編に伴う承継。対価分配ではない
一般承継による株式の移転(相続・合併等そのもの)—対象外そもそも会社による「取得」に当たらない

財源規制を受けるケース(オーバーライドできない・対比用)

取得事由根拠条文財源規制趣旨・備考
株主との合意による自己株式の取得156条以下(461条1項2号・3号)受ける分配可能額の範囲内に限る
譲渡不承認に伴う会社による買取り140条1項(461条1項1号)受ける譲渡制限株式特有の場面だが規制対象
相続人等への売渡請求176条(461条1項5号)受ける一般承継でも財源規制は外れない
取得請求権付・取得条項付株式の取得461条1項4号・6号等受ける対価交付による財産流出を伴う

注意点

  • 譲渡制限の有無は財源規制の適用基準ではありません。判断は「取得事由が461条1項各号に列挙されているか」で決まります。
  • 財源規制を受けない取得であっても、期末に欠損が生じた場合の取締役の塡補責任(465条)の適用関係は事由ごとに異なります。
  • 売渡請求(176条)には、会社が一般承継を知った日から1年以内という期間制限(176条1項ただし書)があります。

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会社法における清算会社

2026年5月23日 by super-admin

清算会社とは

清算会社(清算株式会社)とは、解散した株式会社が、その法人格を消滅させるまでの間、財産関係を後始末するために存続する状態の会社をいう。会社は解散しても直ちに消滅するわけではなく、清算手続を完了して初めて消滅する(会社法476条)。

清算の開始原因

清算は会社の解散によって始まる。主な解散事由は次のとおり。

  • 定款で定めた存続期間の満了
  • 定款で定めた解散事由の発生
  • 株主総会の特別決議
  • 合併による消滅
  • 破産手続開始決定
  • 解散命令・解散判決

このうち、合併で消滅する場合と破産による場合は清算手続をとらない。それ以外の解散事由が生じたときに清算が開始される。

清算会社の能力(権利能力の範囲)

清算株式会社は「清算の目的の範囲内」においてのみ存続し、新たな営業活動はできない(会社法476条)。できるのは以下の後始末業務に限られる。

  • 現務の結了
  • 債権の取立てと債務の弁済
  • 残余財産の分配

機関の変化

  • 取締役は退任し、代わって清算人が業務を執行する(会社法477条以下)。
  • 清算人は原則として従前の取締役がなるが、定款の定め・株主総会の決議・裁判所の選任による場合もある。
  • 株主総会は存続するが、取締役会は設置できなくなる。
  • 監査役は原則として存続する。

清算手続の流れ

  1. 清算人が就任する。
  2. 財産目録・貸借対照表を作成し、株主総会の承認を得る。
  3. 債権者に対し、一定期間(2か月以上)内に債権を申し出るよう官報で公告し、知れている債権者には個別に催告する(会社法499条)。
  4. 債権の取立てと債務の弁済を行う。
  5. 残余財産があれば株主に分配する。
  6. 決算報告を作成し、株主総会の承認を受ける。これにより清算が結了し、法人格が消滅する。

なお、債務超過の疑いがある場合には、裁判所の監督下で進められる特別清算の手続が用意されている(会社法510条以下)。

残余財産の分配は誰が決めるか

  • 分配の実行・内容の決定は清算人(清算人会設置会社では清算人会)が行う(会社法481条3号、504条)。
  • 残余財産の分配は、原則として株主総会の決議を必要としない。
  • 分配は株主の有する株式の数に応じて行うのが原則(株式平等の原則、会社法504条3項)。ただし残余財産の分配に関する種類株式があれば、その定めに従う(会社法108条1項2号)。
  • 分配の前提として、債務の弁済が完了している(または弁済に必要な財産を留保している)ことが必要(会社法502条)。債権者保護が優先される。

組織再編の制限

清算株式会社は「清算の目的の範囲内」でのみ存続するため、一定の組織再編が制限される。

できない行為(承継・取得する側にはなれない)

  • 吸収合併存続会社・新設合併設立会社
  • 吸収分割承継会社・新設分割設立会社
  • 株式交換・株式移転の完全親会社

できる行為(消滅・分割する側にはなれる)

  • 吸収合併消滅会社・新設合併消滅会社
  • 吸収分割会社・新設分割会社

その他の制限

  • 剰余金の配当はできない。
  • 自己株式の有償取得も原則としてできない。

会社の継続

清算結了前であれば、株主総会の特別決議によって会社を継続できる場合がある(会社法473条)。継続すれば清算状態を脱し、組織再編の制限も外れる。ただし、合併や破産による解散など、継続が認められない解散事由もある。

登記

清算手続の各段階で登記が必要となる。

  • 解散の登記:解散の日から2週間以内(本店所在地)(会社法926条)。
  • 清算人の登記:就任後2週間以内(会社法928条)。途中で清算人・代表清算人が変わった場合は変更登記が必要。
  • 清算結了の登記:決算報告の承認の日から2週間以内(本店所在地)(会社法929条1号)。この登記により登記簿は閉鎖される。

なお、清算結了の登記は法人格消滅の効力要件ではなく、公示のための手続と解されている。法人格の消滅自体は清算事務の終了(決算報告の承認)によって生じる。

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