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会計士試験勉強まとめ

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【詳細】組織再編で「全員の同意」が必要なのはどっちの会社?

2026年5月14日 by super-admin

吸収合併や株式交換において、対価として「持分会社の持分(合同会社の社員権など)」を交付する場合、「責任が重くなる側の会社の株主」全員の同意が必要です。

手続きの種類全員同意が必要な会社理由
吸収合併消滅会社(なくなる側)消滅会社の株主が、合併後に存続会社の「社員」となり、重い責任を負う可能性があるため。
株式交換完全子会社(買収される側)子会社の株主が、交換後に親会社の「社員」となり、重い責任を負う可能性があるため。

ポイント

  • 存続会社(または親会社)側の株主は、通常通りの「特別決議」で足ります。なぜなら、自分たちの会社の形態が変わるわけではなく、責任範囲も変わらないからです。
  • この規定(会社法783条2項など)は、「勝手に無限責任社員にされるのを防ぐ」ための強力な防波堤となっています。

【重要】「総株主の同意」が必要な正確なシチュエーション

「消滅会社が持分会社だから全員同意が必要」なのではなく、「消滅する株式会社の株主が、合併によって持分会社の社員にされてしまう」ときに、その株式会社側で全員同意が必要になります。

成立要件の整理

  1. 消滅会社(または完全子会社)が「株式会社」であること。
  2. 対価として「存続会社(または親会社)の持分」が交付されること。
    • ※存続会社が合同会社などの「持分会社」である場合にこのケースが発生します。

なぜ「株式会社」側で全員同意が必要なのか?

株式会社の株主は、出資額以上の責任を負わない「有限責任」です。一方、持分会社(特に合名・合資会社)の社員になると、会社の債務に対して個人の財産で責任を負う「無限責任」や「直接責任」が生じる可能性があります。

「勝手にそんなリスクを負わせることはできない」ため、多数決ではなく株主一人ひとりの承諾(全員同意)が必要とされています。

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総株主(全員)の同意が必要な事項

2026年5月14日 by super-admin

会社法では、多数決による横暴から株主を守るため、以下の事項については「総株主の同意」を必要としています。

1. 取締役・監査役等の責任の免除

取締役、会計参与、監査役、執行役または会計監査人が会社に損害を与えた場合の賠償責任を、「全額免除」する場合です(会社法424条)。
※一部免除(最低責任限度額までの免除)であれば、定款の定めに基づき取締役会決議や株主総会特別決議で行えますが、全額免除は全員の同意が必須です。

2. 組織変更(株式会社から持分会社への転換)

株式会社を解散し、合同会社、合名会社、合資会社へ組織変更する場合です(会社法776条1項)。

  • 理由: 株式会社では株主は「有限責任」ですが、持分会社(特に合名・合資)に変わると、株主が「無限責任」を負うリスクが生じるため、一人一人の承諾が必要になります。

3. 全ての株式への「全部取得条項」の付与

発行している全ての株式の内容を、会社が株主の同意なく強制的に取得できる「全部取得条項付種類株式」に変更する定款変更を行う場合です(会社法110条)。

  • 理由: 株主から強制的に株を取り上げる準備にあたるため、財産権の保護の観点から全員の同意が求められます。

4. 吸収合併・株式交換等における「対価」の割当て

組織再編(合併や株式交換)において、消滅会社の株主に対して、持分会社の持分(合同会社の社員権など)を割り当てる場合です(会社法783条2項、795条1項)。

  • 理由: これも上記2と同様に、勝手に無限責任や重い責任を負わされるのを防ぐためです。

種類株主全員の同意 vs 総株主全員の同意

混同しやすいですが、以下の違いがあります。

  • 種類株主全員の同意: 「ある特定の種類の株主」だけが影響を受ける場合、そのグループ全員が賛成すればOK。
  • 総株主全員の同意: 「会社にいる全ての株主」が一人残らず賛成しなければならない。

実務上、1名でも反対株主や連絡が取れない株主がいる場合、これらの手続きを進めることは事実上不可能となります。

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種類株主総会の意思決定:多数決と全員の同意

2026年5月14日 by super-admin

種類株主総会においても、基本的には多数決で意思決定が行われますが、事項の重要度によって「決議(多数決)」と「同意(全員)」に分かれます。

1. 多数決による「決議」

特定の種類株主に損害を及ぼすおそれがある場合、その種類株主総会での特別決議が必要です。

  • 要件: 出席した当該種類株主の議決権の3分の2以上の賛成。
  • 主な事項:
    • 株式の分割、併合、割当て
    • その種類の株式の内容を変更する定款変更(譲渡制限の付与など)
    • 新株発行により、その種類株主の持分比率が大きく下がる場合

2. 例外的な「全員の同意」

多数決では決められず、当該種類の株主全員が賛成しなければならない事項です。

  • 要件: 当該種類株主の全員一致。
  • 主な事項:
    • 全部取得条項の付与: 既存の株式を会社が強制取得できる内容に変更する場合(会社法111条1項)。
    • 組織変更: 株式会社から持分会社(合同会社など)へ変更し、株主が無限責任を負う可能性がある場合。

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特殊決議

2026年5月14日 by super-admin

特別決議よりもさらに厳格な要件です。最大の特徴は、「出席者」ではなく「議決権を行使できる株主(または総株主)の全体数」を基準に判断する点にあります。

譲渡制限に関するケース(特殊決議A:会社法309条3項)

  • 要件1(頭数): 議決権を行使できる株主の半数以上の賛成
  • 要件2(議決権): 議決権を行使できる株主の議決権の3分の2以上の賛成
  • ポイント: 分母は「出席者」ではなく「議決権を行使できる株主全員」です。
  • 具体例: 公開会社が全ての株式に譲渡制限を設ける(非公開会社化する)定款変更など。

株主ごとに異なる取扱いをするケース(特殊決議B:会社法109条3項)

  • 要件1(頭数): 総株主の半数以上の賛成
  • 要件2(議決権): 総株主の議決権の4分の3以上の賛成
  • ポイント: 会社法の中で最も厳しい決議要件の一つです。
  • 具体例: 非公開会社において、特定の株主にだけ配当を多くする、あるいは議決権を制限するなどの「属人的な定め」を定款で作る場合。

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種類株式の9類型 一覧

2026年5月13日 by super-admin

種類株式の9類型 一覧

日本の会社法(第108条)に基づき設定できる9つの種類株式です。

種類権利の内容主な活用シーン
1. 剰余金の配当他の株式よりも優先的、あるいは劣後的に配当を受け取る。投資家への優先配当(優先株)
2. 残余財産の分配会社解散時の余った資産を優先的に受け取る。VCなどの投資家に対する出資条件
3. 議決権制限株主総会での議決権を一部、または全部制限する。経営権を維持したままの資金調達
4. 譲渡制限株式を譲渡する際に会社の承認が必要となる。第三者への株式分散の防止
5. 取得請求権株主側から会社に対して「買い取れ」と請求できる。投資家のキャピタルゲイン確保、資金回収
6. 取得条項一定の事由が発生した際、会社が強制的に買い取れる。M&Aや事業承継、買収防衛策
7. 全部取得条項株主総会決議により、その種類の株式全てを会社が取得できる。スクイーズアウト(少数株主の追い出し)
8. 拒絶権(黄金株)特定の決議事項に対し、拒否権を発動できる。創業者の経営権維持、敵対的買収阻止
9. 役員選任権その種類の株主だけで取締役や監査役を選任できる。合弁会社での役員派遣枠の固定

メモ

  • 優先株式: 1や2の権利を強めたもの。
  • 劣後株式: 1や2の権利が普通株より後回しになるもの。
  • 活用例: スタートアップの資金調達では「1.配当」「2.分配」「5.取得請求権」などを組み合わせた優先株が一般的です。

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近年の法改正

2026年5月13日 by super-admin

会社法に関する近年の主な改正と、現在進められている最新の議論について整理します。

1. 令和元年(2019年)改正(2021年〜2022年施行)

実務に定着している最も大きな直近の改正です。

  • 株主総会資料の電子提供制度(2022年9月施行):
    上場会社には義務化、非上場会社は定款変更により導入可能です。ウェブサイトに資料を掲載し、株主にはそのURLを通知するだけで足ります。
  • 株主提案権の制限(2021年3月施行):
    1人の株主が提案できる議案数が10個までに制限されました。濫用的な提案を防ぐ目的です。
  • 株式交付制度の創設(2021年3月施行):
    自社株を対価として他社を子会社化できる制度です。組織再編の一環として、現物出資のような厳格な財産検査(検査役の調査)が不要となりました。
  • 取締役の報酬等の情報開示:
    上場会社等において、個別の報酬決定方針の策定と開示が義務化されました。

2. 2024年〜2026年の最新改正動向

現在、法制審議会等で議論が進んでおり、一部は順次法制化されています。

  • 従業員等に対する株式の無償交付の解禁:
    これまで取締役に限定されていた「金銭の払込みを要しない株式発行」を、従業員や子会社の役職員にも広げる改正です。スタートアップのインセンティブ設計の柔軟性が高まります。
  • バーチャルオンリー株主総会の定着と拡大:
    「場所の定めのない株主総会」について、より恒久的な運用や、社債権者集会への適用拡大が検討されています。
  • 株式交付制度の対象拡大(外国会社の子会社化):
    現行法では対象外だった「海外企業の買収」において、株式交付制度(自社株対価の買収)が利用可能になる方向で調整が進んでいます。
  • 現物出資規制の緩和:
    スタートアップの資金調達を円滑にするため、現物出資時の検査役調査が不要となる範囲の拡大や、引受人の責任(不足額填補責任)の緩和が議論されています。

3. 実務・起業家としての視点

特に「株式交付」や「従業員への株式報酬」の柔軟化は、海外展開やエンジニア採用を加速させる際に重要となります。また、デジタルマーケティングをサポートする立場からは、「実質株主の確認制度」の創設(会社が議決権指図権を持つ実質的な株主を特定しやすくする制度)も、企業のガバナンスやSNSを通じた株主対話において注目のトピックです。

また、会社法とは別ですが、関連する下請法(取適法への改称:2026年1月施行予定)の改正も、B2Bサービスを提供する上では無視できない大きな変更です。

2026年現在の動向としては、上記の「従業員への株式付与」や「現物出資の緩和」を盛り込んだ改正法案の施行時期や、詳細なガイドラインに注目が集まっています。

最新の会社法改正の動向:法務省
法務省による会社法改正の概要解説は、改正の背景や実務への影響を理解するのに役立ちます。
http://googleusercontent.com/youtube_content/1

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