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会計士試験勉強まとめ

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商法における「3つの商行為」まとめ

2026年5月22日 by super-admin

日本の商法では、どの法律(民法か商法か)を適用するかを区別するために、商行為を大きく「絶対的商行為」「営業的商行為」「附属的商行為」の3つに分類しています。

それぞれの定義、要件、具体的な事例は以下の通りです。


1. 絶対的商行為(商法第501条)

  • 定義: その行為の客観的な性質そのものが商業的であるため、誰が・どのような目的で行っても法律上当然に商行為となる行為。
  • 特徴: 営業として(反復・継続して)行う必要はなく、たった1回限りの行為であっても商法が適用されます。
  • 具体的な4類型:
    1. 投機購買: 利益(転売益)を得る目的で、動産・不動産・有価証券を買い入れ、それを売却する行為。(例:一般人の短期的な株のデイトレード、転売目的の仕入れ)
    2. 投機供給: 他人に売却する目的で、自分がまだ所有していない動産や有価証券を買い入れる契約をする行為。
    3. 取引所取引: 取引所の規則に従って、その内部で行われる取引。(※証券会社同士の取引などが該当し、一般人が証券会社に注文を出す行為は含まれません)
    4. 商業証券に関する行為: 手形や小切手の振出し、引受け、裏書などに関する一切の行為。

2. 営業的商行為(商法第502条)

  • 定義: 商法に規定された特定の行為を、「営業として(=営利の目的で、反復・継続して)」行うことによって初めて商行為となる行為。
  • 特徴: 行為の性質だけでなく、「ビジネス(事業)として行われているか」が条件となります。一般の個人がプライベートで1回限り行った場合は、単なる民事上の行為(民法適用)となります。
  • 主な具体例(全13業種):
    • 物品の賃貸: レンタカー、レンタル衣装、不動産賃貸業
    • 製造・加工の引受け: クリーニング店、自動車修理、印刷業
    • 運送: 鉄道、トラック、宅配便、タクシー
    • 作業・労務の請負: 建設工事、システム開発
    • 場屋(じょうおく)の取引: ホテル、映画館、飲食店、ゴルフ場
    • その他: 銀行取引、保険、倉庫業、不動産仲介、旅行代理店など

3. 附属的商行為(商法第503条)

  • 定義: 商人(企業や個人事業主)が、「自らの営業(ビジネス)のために行う」すべての行為。
  • 特徴: 行為自体は普通の買い物や契約(民事上の行為)に見えても、「商人が事業のために行った」という文脈が加わることで商行為となります。また、まだ売上が発生していない「開業準備行為」もこれに含まれます。
  • 法律上の推定(2項): 商人が行った行為は、プライベートのものかビジネスのものか曖昧な場合、原則として「営業のためにしたもの」と法律上推定されます。
  • 主な具体例:
    • オフィスで使用するパソコンやコピー用紙の購入
    • 店舗や事務所を構えるための不動産賃貸借契約
    • 事業資金を調達するための銀行からの融資(借入れ)
    • 従業員を雇用する契約

💡 3つの商行為の比較一覧表

分類商行為になる基準営業性(継続性)主な具体例
絶対的商行為
(501条)
行為の性質そのもので判断不要(1回でも成立)転売目的の仕入れ、手形の振出し
営業的商行為
(502条)
規定された行為を営業として行う必要(ビジネスであること)運送業、ホテル経営、飲食店の営業
附属的商行為
(503条)
商人が営業のために行う不要(個々の行為は1回限り)コピー用紙の購入、事業資金の借入れ

【ワンポイント知識】なぜ営業的商行為に「物品の売買」が入っていないのか?
「転売目的の商品の売り買い」は、たった1回でも商行為になる絶対的商行為(1号)にすでに含まれています。そのため、わざわざ営業的商行為のリスト(502条)に重ねて記載する必要がないからです。

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会社法において、「取消し」「無効」「不存在」の3種類すべての訴えが用意されているのは、株主総会等の決議に関する訴えです。

2026年5月21日 by super-admin

新株発行や組織再編(合併など)では取引の安全を考慮して「無効の訴え」に一本化されていますが、会社の最高意思決定機関である株主総会の決議については、瑕疵(キズ)の程度に応じて以下の3つの訴えが明確に区別されています。

株主総会決議に関する3つの訴え

訴えの種類概要と主な原因(会社法第830条、831条)提訴期間・原告の制限
株主総会決議取消しの訴え手続きや内容に比較的軽微な瑕疵がある場合、決議を後から取り消すための訴え。
(例:招集手続きの法令・定款違反、決議方法の著しい不公正など)
決議の日から3ヶ月以内
(株主、取締役、監査役などに限定)
株主総会決議無効確認の訴え決議の内容が法令に違反しているなど、重大な瑕疵があるため、最初から当然に無効であることを確認する訴え。
(例:株主の責任を勝手に加重する決議、株主平等原則に著しく反する決議など)
期間制限なし
(確認の利益がある人なら誰でも)
株主総会決議不存在確認の訴え決議があったと言えるだけの事実上の手続き(総会の開催など)がそもそも行われていない、またはそれに準ずるレベルで決議が存在しないことを確認する訴え。
(例:実際には総会を開いていないのに、議事録だけが偽造された場合など)
期間制限なし
(確認の利益がある人なら誰でも)

その他の主要な訴えとの違い(参考)

  • 新株発行や組織再編(合併・会社分割など)の訴え
  • 「無効の訴え」は用意されていますが、「取消し」や「不存在」の訴えは明文では用意されていません。すでに多くの取引先や株主が関わっているため、法的安定性を重視し、期間制限のある「無効の訴え」に一本化されています。
  • 取締役会決議
  • 株主総会のような「取消しの訴え」の明文規定はありません。取締役会決議に瑕疵がある場合は、原則として一般民事上の「無効(または不存在)」として扱われます。

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会社法における「株式分割」「株式併合」が行われた際、「発行済株式総数」と「発行可能株式総数(上限の枠)」がどのように変化するのかを一覧表

2026年5月21日 by super-admin

実務や法律上の手続きにおいて、非常に間違いやすいポイントですので整理して覚えておきましょう。


株式分割・併合時の挙動まとめ(一覧表)

項目株式分割(例:1株→2株)株式併合(例:2株→1株)
発行済株式総数自動で2倍になる(法律上当然)自動で半分になる(法律上当然)
発行可能株式総数自動では変わらない
(取締役会決議で拡大可能)
自動では変わらない
(株主総会決議で縮小が必要)

1. 株式分割の場合

【具体例:1株を2株に分割】

  • 発行済株式総数: 1,000株 ⇒ 2,000株に自動変更
  • 発行可能株式総数: 4,000株 ⇒ 自動では変わらない(4,000株のまま)

実務上の注意点と救済措置

自動で変わらないため、大幅な分割を行うと「発行済株式数」が上限である「発行可能株式総数」を突き抜けてしまうリスクがあります。

原則として、発行可能株式総数を増やす(定款を変更する)には「株主総会の特別決議」が必要ですが、株式分割の際には以下の特例(救済措置)が設けられています。

  • 取締役会決議のみで枠を広げられる(会社法184条2項)
    単一種類の株式しか発行していない会社であれば、「分割比率(例:2倍)の範囲内」において、株主総会を開くことなく、取締役会(または取締役の過半数)の決議だけで発行可能株式総数を増やす定款変更が可能です。

2. 株式併合の場合

【具体例:2株を1株に併合】

  • 発行済株式総数: 1,000株 ⇒ 500株に自動変更
  • 発行可能株式総数: 4,000株 ⇒ 自動では変わらない(4,000株のまま)

実務上の注意点(公開会社の4倍ルール)

株式併合を行うと、発行済株式数が減るため、上限枠(発行可能株式総数)との比率が広がります。

ここで問題になるのが、公開会社に適用される「4倍ルール(発行可能株式総数は、発行済株式総数の4倍を超えてはならない)」です。上記の例のままだと「500株 vs 4,000株」となり、8倍の開きができてしまうため法律違反になります。

  • 株主総会の特別決議が必須(会社法180条2項4号)
    株式併合を行う際は、必ず株主総会で「併合後の発行可能株式総数」を同時に定めておく必要があります。
  • みなし定款変更(会社法182条2項)
    株主総会であらかじめ決議しておくことで、併合の効力発生日に自動的にその数へと定款が書き換わったものとみなされます。

共通の注意点:どちらも「登記」は必要

法律上の効力として「発行済株式総数」が自動で変わるとしても、法務局への変更登記申請は自動ではされません。

株式分割・株式併合の効力が発生した日から「2週間以内」に、管轄の法務局へ変更登記を申請する義務がありますので、実務上は忘れないよう注意が必要です。

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会社法における「株式併合」の要点まとめ

2026年5月21日 by super-admin

株式併合(かぶしきへいごう)とは、「複数の株式を合わせて、それより少ない数の株式に統合すること」です(例:2株を1株に、10株を1株にまとめる行為)。


1. 株式併合の主な目的

実務において株式併合が行われる理由は、主に以下の2点です。

  • 投資単位(株価)の調整
    株価が低くなりすぎた企業が、1株あたりの価値を上げて取引の最低単位を調整したり、見栄えを良くしたりするために行います。
  • スクイーズアウト(少数株主の締め出し)
    M&Aや非公開化(MBOなど)の実務で多用される手法です。大株主以外の所有株数が「1株未満(端数)」になるような極端な併合比率(例:200万株を1株に併合)を設定することで、少数株主を合法的に退場させ、会社を完全子会社化します。

2. 株式併合の手続き(会社法上の流れ)

株式併合は株主の権利に重大な影響を与える(端数が発生して株主資格を失う可能性がある)ため、手続きが厳格に定められており、株主総会の特別決議が必要です。

  1. 取締役会での決定と招集(取締役会設置会社の場合)
    株式併合を議題とする株主総会の招集を決定します。
  2. 株主総会の特別決議(最重要ステップ)
    株主総会において、議決権の過半数を有する株主が出席し、その投票権の3分の2以上の賛成(特別決議)を得る必要があります。この決議で「併合比率」や「効力発生日」を定めます。
  3. 事前開示と通知・公告(効力発生日の2週間前まで)
    株主が事前に内容を確認できるよう、併合条件などを記載した書面を本店に備え置きます。また、株主に対して効力発生日の2週間前までに通知または公告を行います。
  4. 効力の発生と変更登記
    定めた効力発生日に自動的に株式が併合されます。その後、2週間以内に「発行済株式総数」および「発行可能株式総数」の変更登記を法務局で行います。

3. 株主保護のメカニズム

株式併合によって「1株未満の端数」が生じる株主には、不利益が生じないよう会社法上で強力な保護枠組みが用意されています。

  • 端数株式の現金化(会社法234条・235条)
    1株に満たない端数は、会社が裁判所の許可を得て売却するか、会社自身が買い取る(自己株式化)ことによって、株主にはその価値に応じた現金が交付されます。
  • 反対株主の株式買取請求権(会社法182条の4)
    併合によって端数が生じる株主は、会社に対して「自分の持っている株式を公正な価格で買い取れ」と請求することができます。
  • 差止請求権(会社法182条の3)
    法令や定款に違反している場合、または株主が不当に不利益を受けるおそれがある場合は、株主は裁判所に対して株式併合の差止めを請求できます。

4. 株式買取請求と株主総会決議の関係(実務上の注意点)

反対株主から株式買取請求がなされた際、その買い取りのためだけに改めて別の株主総会を決議を行う必要はありません。

最初の株式併合を承認した「株主総会の特別決議」の効力に基づいて、そのまま買取手続きが進行します。

  • 再度の総会決議が不要な理由
    株式買取請求は、会社法が反対株主に与えた「個別の法定の権利」だからです。最初の株主総会で「株式併合を行うこと」および「それに伴う反対株主からの買取請求が発生し得ること(想定される法定の手続き)」は織り込み済みとして承認されています。そのため、個別の買い取りという執行実務に対して、わざわざ最高意思決定機関である株主総会をもう一度開く必要はありません。
  • 実際の買い取り(承認・金額決定)の機関
    株主総会は不要ですが、会社側としての意思決定は必要です。これは通常、取締役会(取締役会設置会社の場合)の権限で行います。
  • 買取価格の決定(原則として協議): 会社と反対株主の間で「1株あたりいくらで買い取るか」を協議します。この価格提示や合意の判断は、取締役会(または代表取締役)が行います。
  • 価格が折り合わない場合(裁判所への申立て): 効力発生日から30日以内に協議が調わない場合、会社または株主のどちらからでも、裁判所に対して「公正な価格の決定」を申し立てることができます(会社法182条の5第2項)。この場合、最終的な買取価格は裁判所が決めます。

⚠️ 通常の自己株式取得との違い
通常、会社が特定の株主から合意の上で株を買い取る「自己株式の取得(会社法156条等)」には、原則として株主総会の決議が必要になります。しかし、株式併合に伴う買取請求は「組織再編等における反対株主の保護」という特別の制度(法定の義務)であるため、通常の自己株式取得のルール(総会決議)は適用されず、取締役会レベルの判断で進行できます。


💡 「株式分割」との比較
株式分割(1株を2株にするなど)は、株主の権利を脅かさないため、原則として取締役会の決議だけで機動的に行えます。一方で、株式併合はスクイーズアウト(株主の締め出し)に繋がる強力な効力を持つため、株主総会の特別決議が絶対に欠かせないという点が、会社法上の大きな違いです。

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会社法上の財源規制とその例外

2026年5月21日 by super-admin

原則

会社財産が株主へ流出する場面では、債権者保護の観点から財源規制(分配可能額規制、会社法461条)がかかるのが原則です。

主な例外

1. 無償取得・市場取引等によらない自己株式取得

会社法461条1項各号に列挙されているもの以外の自己株式取得には財源規制がかかりません。

  • 無償での自己株式の取得
  • 他社の事業全部の譲受けに伴う自己株式の取得 など

2. 単元未満株式の買取請求に応じる場合

会社法192条による単元未満株主からの買取請求に応じる場合、財源規制は適用されません。少数株主保護の要請が優先されるためです。

3. 反対株主の株式買取請求に応じる場合

合併や事業譲渡等の組織再編に反対する株主からの株式買取請求(会社法785条等)に応じる場合、財源規制の適用はないというのが通説的理解です。

ただし、支払額が分配可能額を超えた場合の取締役の責任(会社法464条)は別途問題となります。

4. 一般承継により株式を取得した者からの取得

相続その他の一般承継により当該株式会社の株式を取得した者からの取得は、会社法461条1項各号に列挙されていないため、財源規制の対象外です。

理由としては、

  • 一般承継の場面では、会社が能動的に取得を決めたわけではなく、相続人等から株式を譲り受けるかどうかの判断局面であること
  • むしろ会社にとって望ましくない株主(相続人等)を排除する必要性があり、これを過度に制約すべきでないこと

などが挙げられます。

ただし、譲渡制限株式について相続人等に対する売渡請求(会社法174条以下)に基づく取得は、会社法461条1項5号で財源規制の対象とされている点に注意が必要です。一般承継「により」取得した者からの任意の買取りと、売渡「請求」による強制的な取得とで扱いが異なります。

5. 合併・会社分割等の組織再編による財産流出

組織再編は財源規制ではなく、債権者異議手続(会社法789条等)によって債権者保護を図る建付けになっています。

6. 取得対価が当該会社の株式のみである場合

以下の株式取得について、取得対価が当該会社の株式のみであるときは、会社財産の社外流出が生じないため、財源規制の対象外と解されています。

  • 取得条項付株式の取得(会社法170条5項括弧書)
  • 全部取得条項付種類株式の取得(会社法461条1項4号括弧書)

なお、これらの株式取得も、対価が金銭等である場合には原則どおり財源規制の対象となります。

まとめ

財源規制の例外は、いずれも以下のいずれかの趣旨に基づきます。

  • 会社財産の社外流出が生じない場合(自己株式が対価の場合等)
  • 株主保護の要請が優先される場合(買取請求等)
  • 会社が能動的に取得を決めたわけではない場合(一般承継による取得)
  • 別の制度で債権者保護が図られている場合(組織再編における債権者異議手続)

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非公開会社における株式譲渡の基本プロセス

2026年5月21日 by super-admin

非公開会社(譲渡制限会社)では、会社にとって好ましくない人物が経営に関与することを防ぐため、株式の譲渡に会社の承認が必要となります(会社法127条、130条、136条〜140条)。

一般的な譲渡プロセスは以下の6つのステップです。

  1. 譲渡承認の請求
    株主(または譲受人)が、会社に対して「株式を譲渡したいので承認してください」と請求します(書面推奨)。もし会社に拒否されたら会社や指定買取人に買ってほしい場合は、その旨(買取請求)も併せて記載します。
  2. 譲渡承認の決定(機関決定)
    定款に別段の定めがない限り、以下の機関で承認するかどうかを決定します。
  • 取締役会設置会社: 取締役会
  • 取締役会非設置会社: 株主総会
  1. 決定内容の通知
    請求の日から2週間以内に結果を通知します。通知を怠ると、会社は譲渡を承認したものとみなされます。
  2. (否認の場合)買取人の指定・通知
    会社が譲渡を拒否し、かつ株主から買取請求があった場合、会社自身が買い取るか、別の「指定買取人」を指定しなければなりません(会社買取は2週間以内、指定買取人は40日以内に通知)。
  3. 譲渡契約の締結と決済
    会社から承認を得られたら(または承認とみなされたら)、当事者間で「株式譲渡契約(JPA)」を締結し、代金を決済します。
  4. 株主名簿の書換
    譲渡人と譲受人が共同で、会社に対して株主名簿の書き換えを請求します。これを行わないと、譲受人は会社に対して株主としての権利(議決権や配当金受領)を主張できません。

会社自らが買い取る場合の法的ルール(自己株式の取得)

会社が譲渡を承認せず、「会社自らがその株式を買い取る(自己株式として取得する)」と決定する場合、実質的に「特定の株主からの自己株式の有償取得」となるため、会社法上、非常に厳しい規制が課されます。

1. 取締役会設置会社でも「株主総会の特別決議」が必要

「取締役会があるなら、買い取りの決定も取締役会でできるのでは?」と混同しやすいポイントですが、取締役会設置会社であっても、会社が買い取る場合の「買い取る旨」および「条件(数量や対価)」の決定は、必ず株主総会の特別決議が必要です(会社法140条2項)。

  • 特別決議の要件: 議決権の過半数を持つ株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成。

【注意】譲渡請求をした株主の議決権排除
株式を売りたいと請求している本人(譲渡等承認請求者)は、この株主総会において議決権を行使することができません(会社法140条3項)。※他に議決権を行使できる株主が誰もいない場合を除く。

2. 「指定買取人」が買う場合はルールが異なる

会社自らではなく、会社が指定した第三者(他の役員や特定の株主など)に買わせる(=指定買取人を指定する)場合、決定権限は以下のようになります。

  • 取締役会設置会社: 取締役会の決議で指定可能。
  • 取締役会非設置会社: 株主総会の特別決議が必要。

3. 財源規制(分配可能額)の制限

会社が自ら買い取る場合、会社の「分配可能額」の範囲内でしか対価を支払うことができません(会社法461条1項2号)。
財務状況が悪く、分配可能額が足りない場合は、株主総会で特別決議を通したとしても、会社が自ら買い取ることは法的に不可能です。その場合は「指定買取人」を立てて対応することになります。


各ケースにおける決定権限のまとめ

手続きのステップ取締役会設置会社取締役会非設置会社
1. 譲渡を「承認」する決定取締役会株主総会(普通決議)
2. 拒否して「会社自ら」が買い取る決定株主総会(特別決議)株主総会(特別決議)
3. 拒否して「指定買取人」が買い取る決定取締役会株主総会(特別決議)

実務上の注意点

実質的なワンマン会社や親族会社では、身内同士

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